えっと、もうご存知の方も多いかと思いますが、
秋田書店の考えで「あきそら」の7月以降の重版がなしとなったそうです。
http://togetter.com/li/126497あきそらの重版停止の流れについて、少し話ます。
まず東京都は新たに条例を改定したので、その説明を出版に対して行いました。
2001年の改正では施行規則作成にあたり、出版や審議会と意見交換をして施行規則を作成したそうですが今回は一切そういったものがなかったので、“説明”という形になり、当然意見のすり合わせの結果ではないので「こういう本を審議会にあげる予定だ」というものを具体的に示すことになったのでしょう。
東京都側から審議会に上げる本を提示するのは不自然ではないと認識しています。むしろ当然。おそすぎるくらい。
私の認識ではそういった本が示されたのは12月21日の業界と治安対の話し合いが初めて。
具体的な図書は
あきそら1,3巻(2巻は該当しないそうです)
花日和
恋人八号
奥サマは小学生
碧の季節
彼氏シェアリング
の7点です。
条例の施行は7月からで、対象となる図書は7月以降に出版された物というのが基本ですが、7月以降に重版された場合も指定対象となりえます。
そのため、新基準で審議会にかけると東京都が考えている上の7点は重版すると審議会への提出が検討されるということです。
因みに重版で指定対象となるのは上の7点に限りませんから、東京都が新しくもうけた基準でアウトなら他の図書でも重版で審議会にあがりえます。
こういった事情であきそらの1,3巻は重版すると指定図書になることがほぼ確定しました。
これに対して秋田書店が、指定されてしまうからと重版をやめたようです。
「重版したら指定されること」以外にも理由があるかどうかはさだかではありませんが、これが大きな要因であることはまず間違いないでしょう。
あきそらの指定はエロ表現の度合いが行き過ぎたからではありません。
あくまで親近姦というエロを描いたからです。
誤解なきよう。
重版の停止はもう決定とのことですが、一読者として意見しないわけにはいかないということで意見しました。
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拝啓
陽春の候、ますますご清栄のこととお喜び申しあげます。
本日は、秋田書店様から発行されている“あきそら”が7月以降重版停止されることについて、一言申し上げさせていただきたく、筆を取らせていただきました。
私は以前よりあきそらを単行本やREDいちごの本誌で楽しく読ませていただいてきました。
しかし、先日作者様がツイッターで7月以降は重版しないということをおっしゃっていました。今回は発売直後に購入しようと考えていますが、今後この作品を楽しむ人が現れない状態になってしまうのは残念です。また、同種の物語についても秋田書店様からは出版されないのだろうかという危惧もあります。
一人の読者として、この重版停止については再考いただきたく思います。
貴社のさらなるご発展を心よりお祈り申し上げます。
敬具
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秋田書店:
http://www.akitashoten.co.jp/index2.html住所:東京都千代田区飯田橋2-10-8
問い合わせ:
https://www0.akitashoten.co.jp/mail/form.htmlです。
なお、理想的にはREDいちご(やその他秋田書店の図書)を購入し、ついてるはがきなどを利用してコメントするのがベストだと思います。
REDいちごの場合は最後のほうに“アンケート応募券”というのがついてて、それをはがきに貼っておくる形です。
よかった漫画、わるかった漫画などを答えるアンケートもついてます。
プレゼント応募もあっておいしいですね。
で、隙間に意見を書いていいよってことになるのでその部分に書きます。
私はとっくにそのはがきつくってだしちゃってたので、今回のお便りはただの普通のはがきです。
上の文章はそれくらいの分量有るので、削りたい場合には単純に
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あきそらが7月以降は重版されないと聞きました。
あきそらは名作ですから是非、重版停止の措置は見直してください
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とか
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あきそら重版停止はもったいないです。
是非今後も販売するようにご検討ください。
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くらいにしても良いと思います。適当にいじってください。
あきそらが指定でダメージをうけるので、購入によって支援を検討される方もいると思いますが、アマゾンはやめたほうがいいです。
現在、出版の流通のうちそれなりの部分はアマゾンに由来していますが、東京都で図書が指定されるとアマゾンはとりあつかいを停止します。
そのため、図書の売上がアマゾン依存になればなるほど出版は指定におびえなければいけなくなります。
よって、通販を使うなら例えばとらのあなを推奨します。
http://www.toranoana.jp/mailorder/article/20/0011/03/24/200011032409.htmlとらの通販なのでしょっぱなに18禁チェックがはいるかもしれません。
結局青少年の権利は……;;
まぁ、そこは店で買えってことでね。
私は店で買います。いつもそうだし。ただ、今回はできるだけ予約しようと思ってます。
最後に。
あきそらくらいのエロなら、成年向けが妥当だという意見をたまに耳にします。
まぁ、あきそら読んだことがないひとは置いといて、あれを楽しむ権利が青少年にはないと思いますか?
東京都の組んだロジックに従えば青少年は「これを読むと親近相姦に対する抵抗が薄れる」から読ませてはいけないのだそうです。
そんなふざけた理由で、一個人から娯楽コンテンツを奪うことが許されるとは思いません。
なぜか、条例に対する賛否以前に、あきそらバッシングやそれに対する反論の展開では、青少年の権利の観点が抜け落ちてしまっていることが多いように感じます。
「これは成年向けと思うのが一般的」
「反対派も譲るべき」
「いやいや、表示図書にすると売れないんだよ」
こんなのも論点としてはあると思うし私も出しますが、青少年の権利の観点も忘れてはいけないと思います。
まぁ、議論してもしかたないところはあるんですけどね。
とりあえず同意してくれる方は秋田書店に頑張ってほしいと伝えてください。
できるだけあきそらも買いましょう。